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百姓診断士の農楽堂

外資系企業を辞め、百姓を目指す、診断士のタマゴが書くブログ

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林 英亮

Author:林 英亮
「茶林農園」代表。
(代表というか今のところ私以外に従業員はいないのですが。)
農業を通していろんな人を幸せにしたいと思っています。

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ご興味ある方、「いいね!」や「シェア」お願いします。
http://www.facebook.com/ChayashiFarm

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2012.02
13
Category : 農業
茶林農園のFacebookページで予告したものです。

『「茶林農園」就農ゼロ年目の挑戦』

と題して福井県の若手農業者の大会で意見発表をしてきました。
7分間の発表なのですが、話してみると時間が全然足りなくて割愛につぐ割愛でほとんど自己紹介に終始してしまいました。
以下、発表の内容を記録しておきます。(長文です。)




私は福井県福井市の高志みどりクラブに所属する林英亮です。
現在は少量多品目の野菜を生産し、「茶林農園」という農園名で、主に直売所にて販売させて頂いています。

私は福井県の坂井市三国町というところで生まれました。
東尋坊や越前ガニ、また北陸三大祭りの一つである「三国祭り」などで有名な海沿いの小さな町です。

兼業農家の次男坊として生まれ、田んぼに囲まれた環境の中で、それはそれとして、自分は当然農業以外の道へ進むのだと思いながら育ちました。

高校卒業後は、飛行機のパイロットになることを夢見て東京の大学に進学しましたが、在学中に「もっと自分の可能性を試せる職業に就きたい。」と考え直し、独立・起業を志すようになりました。

まずは社会経験を積もうと思い、大学卒業後は外資系企業の東京支社に入社しました。
プロジェクトマネージャーとして、発電プラントなどで使用する電力関係の機器を海外の自社工場で生産し、現場に送り届けるというプロジェクトを担当しました。
世界中の方々との仕事を通して、逆に、日本という国の素晴らしさや日本人のいいところ、悪いところ、日本の食文化の豊かさなども再発見できたと思っています。

そしてどんな分野で起業しようかと悩んでいた入社5年目の冬、ある一冊の本と出合いました。
それは外資系企業を辞めて宮崎県で就農を果たした杉山経昌さんの「農!黄金のスモールビジネス」という本です。
サラリーマン時代のビジネス経験を活かして農業を営む杉山さんによれば、農業で重要なのは「経営管理:マーケティング:物作り」に「4:4:2」の力を注ぐことだそうです。

「大好きな福井で起業したい」「でも自分の経験を活かした上で自分がやりたいことってなんだろう?」と悩んでいた私にとってこの考え方はまさに青天の霹靂でした。

それまでは、農業というと生産技術が全てで、それがない私にとっては無縁の分野だと思っていました。
しかし、この本を読んで、「生産技術がない私でも経営とマーケティングの知識と経験を活用すれば、農業という分野でも自分なりの挑戦ができるかもしれない!」と考えたのです。

ありがたいことに、妻も賛成してくれました。
その後、一年間の準備期間をおき、2010年3月に非農家の婿養子として妻の実家のある福井市に帰郷しました。


帰郷後は、就農支援センターの紹介で、福井市内の有名な園芸農家さんのもとで1年間の研修を受けさせて頂きました。初めての農作業はさすがに堪えましたが、学ぶことは数多く、体の痛みもまた嬉しく感じていました。


全くの余談ですが、いろんな農家の方と知り合うようになって少し驚いたことがあります。
それは農家の方は「おしゃべり好き」が多いということです。
農家さんというと口数が少ない寡黙な姿をイメージしていましたが、実際は、忙しく作業をしている合間でも、手を休めてよく話をしてくれる方が多いです。
この理由は、農家さんは普段、植物との対話が多いせいだろうと考えています。
最近は私もよく心の中で野菜に話しかけます。そして野菜をよく観察して野菜達の声を聞くように努力しています。
しかし、悲しいかな、野菜たちは人間に比べるとレスポンスがすごく遅いのです。
水をやっても肥料をやっても野菜たちが反応を示してくれるには少なからずの時間を要します。
そういう訳でレスポンスのよい人間との対話を始めると、農家さんは日頃のうっぷんを晴らすように能弁になるのだと思うのです。


話は戻って。

私は新規就農者の認定を受けるために、研修開始後すぐに県や市の職員の方と打ち合わせを始めました。
打ち合わせを重ねるごとに、就農の形が具体的になり、私の夢も広がりました。
ただ、一つ、大きな問題が生じていました。

それは、農地の問題です。

帰郷当初から福井市内に農地を探していたのですが、なかなか思うような空き農地の情報は得られませんでした。使える土地は三国町にある実家の田んぼのみ。
しかし、三国町を就農地とすると、市をまたいでの就農となるため、認定の対象にはならないということでした。
現在は福井市内で就農地を探しながら、三国町の実家の農地を使って自己研修というカタチで農業をしています。タイトルで「就農ゼロ年目」と申し上げたのはそのためです。


「就農」こそしていませんが、自分で種を播き、育て、販売することを通して、着実に一歩を踏み出しているという実感はあります。

就農ゼロ年目には就農ゼロ年目なりのプロ意識が芽生えてきました。


私の経営理念は「お客様と共に感動を体験すること」です。
私自身、「感動すること」を人生の中心において生きています。
そして、できることならば自分のお客様にも「感動」してほしい、共に「感動」したい、と思っています。

農業にはその要素が十分に含まれていると思います。
 
先日、東京で野菜の試食販売会を行ったときの話です。
普段はキャベツが嫌いで食べられないというお子様が私の育てたキャベツを食べて「おいしい!」と言ってくださいました。
そんなお子様を見てお母様はとても感動されていました。
私も農業という職業を選んで良かったと心から感動しました。


天候から社会情勢まで、農業に影響を与えるパラメータは無限に存在します。
そして、食の安心・安全や食育、環境問題など、農業に課せられた責任も大きい。
だから、農業は難しい。
ですが、だからこそ農業にはやりがいもあります。
農業にはまだ正解がない、まだ無限の可能性と選択肢があると私は思います。
そんな魅力的な農業を通して、私は「お客様と共に感動したい」と思っているのです。


妻とたった二人で福井に帰ってきたのはつい最近のことのように思い出されますが、今は多くの仲間に囲まれています。

未だに私を気にかけてくれる里親さん、
辛抱強く協力してくれる県や市の職員さん、
影で支えてくれる家族、
「茶林農園」の野菜を楽しみにしてくれているお客様、
いつも私を応援してくれる友人たち、
共に農業を盛り上げていこう、と言ってくれる新しい仲間もできました。

レストランや一般家庭向けの直接販売をしたい、加工品の販売に取り組みたい、体験農園を経営したいなど、私の夢は広がるばかりですが、焦らず、まずはしっかりと「就農」を果たし、「食べる人」とのつながりを大切にしながら、一歩一歩着実に農業経営を軌道に乗せていきたいと思っています。

それが、私の仲間への恩返しであり、新しい仲間を増やしていく道なのだと信じています。


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