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百姓診断士の農楽堂

外資系企業を辞め、百姓を目指す、診断士のタマゴが書くブログ

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林 英亮

Author:林 英亮
「茶林農園」代表。
(代表というか今のところ私以外に従業員はいないのですが。)
農業を通していろんな人を幸せにしたいと思っています。

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2013.04
29
Category : 農業
今回の勉強会は、北野くんの発表で、

「パリで生まれた世界一おいしい日本野菜」
山下 朝史

を勉強しました。

著者の山下さんは、23歳でフランスに渡り、盆栽業やゴルフ教師等の職を経た後に、43歳で農業を始めました。

現在では、1000坪の畑で(ハウス8棟と露地)野菜を栽培し、パリの超有名レストラン(三ツ星4件、二ツ星1件、一ツ星2件)に卸しています。

山下農園のシンボル的な野菜が日本の品種のカブであり、パリでは生で食べてもカキや洋ナシのような味のする「奇跡のカブ」と呼ばれているそうです。

私たちは「なぜ山下さんの野菜がパリでこれほど注目されているのか?」について考えました。

まず、「味」について。

山下さんの農園では、化学肥料は使わないものの農薬は使用しています。農園のある場所は日照時間が短く、水はけの悪い強粘土質の土壌。ただし、緯度の割には温暖な地域だそうです。畑の面積は小さめなので、きっと良く管理されているのだろうと想像できます。

こう見てくると、「世界一美味しい野菜」が作れるほどの特別な要素はないように思えます。もしかしたら、フランスにはない、日本のカブの美味しさが一番の秘密なのかもしれません。
(因みに、私の作るカブも生で食べるとカキや洋ナシのような甘みがあります。)

でも、栽培品目として日本のカブを選んだことは実はとても重要なことだと思います。

味が良く、目新しい野菜。常に進化し続けなければいけない世界最高峰のシェフ達が求めているものは、そういう野菜なのでしょう。そして、お客さまが本当に求めているものを察知して提供する、という能力は、農業だけでなく、モノづくり、サービスの分野でも重要な能力だと思います。

「味」以外で特筆すべき山下農園の特徴は、「最初から最高峰と取引をする」こと。

山下さんは農業を始めてすぐにパリの有名レストランに野菜の売込みに成功したそうです。(どうやら、友人のつながりがあって取引が開始できたそうなのです。)一流のシェフと実際に顔を合わせてコミュニケーションを続けることで、彼らが何を求めているか、どういう野菜をどのように作るべきかを知ることができ、また自分の野菜をどのように使って欲しいかを知らせることができたのだと思います。


私なりに山下さんの成功要因をまとめてみます。

1.
フランスで日本人が日本野菜を作るという珍しさ、インパクトがあり、他にライバルのいないブルーオーシャン戦略がとれた。

2.
小規模でありながら最高峰の相手と取引し、山下農園の野菜をブランド化することに成功した。

3.
実際に顔を合わせてコミュニケーションをとり、人間関係を大切にした。

もちろん、この前提として山下さんの人柄、真摯に農業に取り組んだことが挙げられると思います。

「人間関係を大切にする」

これは私も農業はしていて常日頃心掛けています。

作業は一人でしていても、「農業」は多くの人たちに支えられて初めてできるものだと感じています。
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2013.04
25
Category : 農業
今回の勉強会は佐藤くんの発表でした。
(そういえば、完全に余談ですが、先日運転中にローカル放送のラジオを聴いていたら、佐藤くんが出演していてビックリしました。)

勉強したのは、

「そうなんだ!アレルギー ~ しくみと対処法を知る」眞鍋 穣

佐藤くん自身がアレルギー体質だそうで、本書を選んだそうです。

私の奥さんも毎年ひどい花粉症に悩まされているので、私も以前から興味があったテーマでした。

アレルギーとは、もともと人体にそなわっている免疫システムが過剰に働いたり、うまく働かなかったりして、かえって自分自身を傷つけてしまうような反応を引き起こすこと。

反応を担う物質や細胞の違いによって4つの仕組みが明らかになっているそうですが、中でも、原因物質に対してアンテナの働きをするIgE抗体が原因である「Ⅰ型」というものが主なアレルギーだそうです。

アレルギー体質の人が増えている原因としては、環境汚染、食品汚染、衛生仮設(清潔にしすぎなことが原因となっている、という仮説)、色んな原因の重複により起こる複合汚染など、様々な仮説があるらしいのですが、詳しいことは明らかになっていないのが現状のようです。

つまり、明確な改善方法も今のところは不明ということです。

最近は、花粉症の薬なんかも販売されていますが、本書によると結局は自分が何にアレルギー反応を示すかを知り、その原因物質を近づけないことが何よりの対策となるそうです。

かく言う私も中学生の頃まではアトピー性皮膚炎に悩まされました。

夏になると肘の内側や膝の裏に湿疹ができ、痒くてたまらない。我慢していても寝ている間にかいてしまうらしく、朝起きると血だらけになっていました。ひどくなると痛くて肘や膝の曲げ伸ばしができないほどでした。高校生くらいになるといつの間にか治っていましたが、今でも体調が悪いと口元が赤くなります。

日本人の約3分の1の方がアレルギーを持っていると言われているらしく、今後さらに研究が進むことを強く願います。


ひとつ、興味深かったのは、メンバーの一人が紹介した「二重目かくし試験」というもの。(正式な試験名は違うかもしれません。)

通常の目かくし試験は患者が何の試験か知らされずに行うものですが、この二重目かくし試験では試験者(医者)も何の試験を行っているか知らされずにするものだそうです。

ハウスダストのアレルギー患者に通常の目かくし試験を試したところアレルギー反応が起こったそうですが、二重目かくし試験ではアレルギー反応を示さなかったとか。

本書ではこの二重目かくし試験の試験方法そのものを疑っていて、素人の私には何とも言えませんが、精神的な理由や思い込みでアレルギー反応を示すこともあるのかな、と思いました。
2013.04
19
Category : 農業
今回の勉強会は、小西くんの発表で、

「安ければ、それでいいのか!?」
山下 惣一

を勉強しました。

タイトルを見て、素直に「それはイカン!」と思った野菜農家の小西くんは、モノの値段が安くなるのはなぜか?どうすれば安いものに対抗できるのか?を学ぶために本書を選んだそうです。

1個65円のハンバーガー。

1杯280円の牛丼。

日本産のものに比べて桁違いに安い輸入野菜。海産物。

学生のころは確かによくお世話になりました。

でも、なぜこんなに安いのか?

海外の安い資本を使って生産している、日本では不可能なほどの大規模で生産している、安く早く成長させるための成長ホルモン剤を使用している、安い理由や企業の努力の仕方は様々です。

これらの食品は、極限まで効率的に生産され、次から次へと消費されるようにデザインされています。

それが良いのか悪いのか?

小西くんのように「イカン!」と思う人もいれば、「安く美味しいものを買えるのはありがたい」と考える人もいるでしょう。

だから、「良い」とか「悪い」という話ではないかもしれません。
(でも、地球の立場で考えればどうなんだろう?とも思いますが。)

ここで「安い」ということを考えてみました。

「安い」ということは、コストカットの努力をしている、ということです。つまり、何かしらの工程、過程がカットされているということ。

そのカットされた工程がムダなものであればいいのですが、実はカットして欲しくない、もしくはカットすべきでない工程である可能性もあります。

逆に考えると、「高い」ものには、もしかしたら必要のないムダな工程が含まれているかもしれません。

結局、適正な価格(=適正な工程)は買う人が何を求めているかによって決まるわけで、それは十人十色だったりするのだと思います。

問題は、値段を見ても、商品を見ても、いったいどんな工程で作られたものかは知ることができない、ということかもしれません。

「安ければ、それでいいのか?」

本書のタイトルに対して、多くの人は「No!」と答えるはずです。

では「高ければ、それでいいのか?」

その問いに対する答えもまた「No!」のはずです。


私が今回の勉強会で思ったことは次の3点です。

1. 
「効率よく生産、効率よく消費」することを突き詰めていくと、なんだか味気ない社会になりそう。「情熱」とか「思いやり」とか、そういう情念に価値を見いだせる社会のほうが面白いし生きやすい。

2. 
モノや情報が手におえないほど溢れている現代で、いちいち「これはどんな工程で作られたものだろう?」と考えることは不可能に近い。
そうなると「信頼」でモノを選ぶ機会は増えてくると思う。
これからは、今まで以上に「信頼」が重要になってくるのでは?

3. 
消費は「生きるため」「より良く生きるため」にする行為。
でも自分一人のためだけにする消費は少し悲しい。
「安い」モノを買うにしても「高い」モノを買うにしても、少しでも自分の家族や友人、同じ地球上に生きる動植物たちのためになる消費の方が温かい。そういう消費の仕方をしたいし、そういう消費をしてくれるモノを作りたい。
2013.04
08
Category : 農業
勉強会のレビューですが、まず最初に、

お食事中の方、潔癖性の方は今回のレビューは読まないことをオススメします。

意図せずに、お気分を害してしまう可能性があります。

そうでない方で、環境に興味があり、多少の遊び心を許せる寛大な心の持ち主の方はどうぞ読み進めて下さい。

もちろん勉強会の話なので内容は至って真面目です。

では、心の準備の出来た方から、どうぞ先にお進み下さい。




















では、あらためまして、勉強会のレビューです。

今回は、山岸くんの発表で、

「くう・ねる・のぐそ  ~自然に「愛」のお返しを~」
伊沢 正名

という本を勉強しました。

山岸くんは雑誌で、キノコの写真家であり「糞土師」という肩書きを持つ著者の存在を知り、「いったいどんな想いで、どんな活動をしているのだろう」という興味を持ったそうです。

本書の内容は、基本的には著者のエッセイで構成されていて、どんな幼少時代を送り、なぜ意識的に「キジうち」を行うようになったか、穴の掘り方や葉っぱ選びなどの「How to キジうち」などがおもしろおかしく記されているそうです。因みに著者はほぼ100%、毎日野外でキジうちをしているそうです。

(猟師をする人の間では野外で用をたすことを「キジうち」というそうです。しゃがんでいる格好が似ているからだとか。なので、これ以降は「キジうち」と表記します。(笑))

本書の後半では、その撃たれたキジの分解過程を撮影しながら、そこに集う動物、虫、菌類や植物などを明らかにしています。

著者はこの活動を通して、人間は自然界からの恵みである食料を食べているのだから、たとえキジになってしまっても、人間社会に取り込んだままにしておくのではなくて、きちんと自然に返して循環を守って行こう、自然の在り方や自然の摂理を知って現代人の生活を見直してみよう、というメッセージを投げかけています。

食べることには事細かに気を遣う人でも、排泄物にまではなかなか意識がいかないのではないかと思います。

ちなみに、トイレで流された汚水の行方はご存知でしょうか?

人間の一日あたりの「キジ」の量がだいたい200から300g、年間で70から100kg程になるそうです。
トイレで流される汚泥の量はこの3倍くらい。一生分で考えるとものすごい量になりますね。。。

トイレで流された後は、屎尿処理場に運ばれ、活性汚泥法という方法で分解されます。

上澄みの水分は河川に放流されます。

そして残りの汚泥は重油や天然ガスを使って焼却して、残った灰はセメントの原料として利用されているそうです。

有機物を食べてキジをうち、最後は燃やして無機物として処理しているわけです。

まぁ、人口の多い現代人が全て野外で「キジうち」を始めたら、それはそれで環境汚染などの問題が出てきそうですが、自然の恵みを感じ、それを自然に返したいという著者の自然に対する愛情は私たち現代人に欠けている大切な部分かもしれないと感じました。

私自身、農業を始めてから、自然に対する愛情というか尊敬というか畏怖というか感謝というか、そういうものを以前よりも強く感じるようになりました。

どうでしょう?

もし興味を持たれた方がいればぜひ本書を読んでヒトにも自然にも迷惑がかからない方法で「キジうち」にチャレンジしてみては?
2013.03
23
Category : 農業
今回の勉強会は、倉友くんの発表で、

「おいしいほんもの  野菜を見分けるコツ百科」
西村 和雄

を勉強しました。

「野菜を育てるにしても買うにしても、食べる前にどこをみておいしい野菜と判断するのかを知りたい」というのが倉友くんが本書を選んだ動機です。

ほぼ100%の人は、野菜を買う時には見た目で選びます。
(通常、買う前に野菜をかじれば、お店の人に怒られてその野菜を買わされます。)

もちろん私たち野菜の生産者も売る野菜は見た目で選びます。
同じ条件で作られた野菜は食べることができるので、買う人よりもかなり正確な味の予想はできますが、「売る野菜」そのものは食べられません。(食べると無くなってしまいますから。)

なので、「おいしい ほんもの」の野菜を見分けることは、野菜を作る人にとっても食べる人にとっても役に立ちそうです。

では、実際に例をいくつか挙げてみましょう。

葉野菜では、

1. 葉の主脈を軸として正対称であること。

2. 結球野菜は中心軸に対して点対称であること。

3. 萎れても水につけると速やかに回復すること。

例えばネギだと、根の直上に養分を貯め込むので、その部分が膨らんでいると甘みがある。葉の色が濃いと窒素肥料の与えすぎで辛味が強い。

根菜では、

1. 養分吸収根(ひげ根)が等間隔に出ていること。

例えばサツマイモだと、養分吸収根の跡のくぼみが浅いと芋らしい味が強く、深いと甘みが強い。

果菜類では、

トマトの場合、先端に白い星型の筋が入り、その筋の間の部分が少し透けて見えること。

ナスの場合、ヘタと実の境目が白かったり薄紫であること。

シシトウの場合、先端が窪んでいるものがまだ未熟で甘くて美味しい。熟して先端の窪みがなくなってくると辛くなる。

如何でしょうか?

もちろんこれらは大まかな特徴であって当てはまらない野菜もあるし、品種によっても異なる場合があると思います。

これらの中で話題になったのがネギの話。

メンバーの中でネギを作っている農家さんがいたので、「根の直上が膨らんでいるネギの方が甘いというこの本の説明は本当なのか?」という話になりました。

彼の話によると、

「実際に食べ比べたことはないので、どのくらいの違いがあるのかはよく分からない。ただ、市場では根元まで真っ直ぐで膨らみのないネギでないと取り扱ってくれない。なので自分たちはむしろ膨らみのないネギを作る努力をしている。」

ということでした。

(因みに彼の話では「白い部分にツヤがあり、白い部分と葉の緑の部分の間をつまんで固いものがいい。」ということでした。)

彼の話を聞いた私たちの気付きは、「ほんもの」(=良い、価値のある)野菜の定義は買う人、使う人によって変わってくる、ということでした。

市場やスーパーで真っ直ぐなネギが好まれるのは、その方がキッチリ箱に納まって流通するのに都合がいいからです。(同じ理由でネギの長さにも制限があります。)

流通のコストを下げるということは、販売価格にも影響してきますので、ネギを食べる人は価格によってこの恩恵を受けていることになります。

なので、ここでは一概に「どっちがいい」という話はしませんが、まぁ、そういう目線で野菜を見てみると新しい発見があるかもしれません。

野菜を作る側としては、、 、そうですね、やっぱり美味しい野菜を作りたいし、美味しい野菜を食べて欲しいという気持ちが強いです。

ですが、どの野菜も一生懸命作った野菜たちなので、多少カタチが悪くても、多少虫食いの跡があっても、その個性を受け止めたい、受け止めて欲しいという気持ちも正直あります(^_^)

野菜を見比べる、という楽しみがもっと拡がることを期待して今回の勉強会のレビューとします。

ではでは。
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